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すぐに試せる!やる気を引き出す褒め方の基本5選

すぐに試せる!やる気を引き出す褒め方の基本5選

「一生懸命授業の準備をしても、生徒がなかなかやる気をだしてくれない...」

「最近は生徒を叱ってばかりだな...」


このような悩みを感じたことはありませんか?


全ての生徒が勉強に意欲的であれば、どれだけ良いことか...


生徒のやる気がなかなか出ないと、こちらのやる気も上がり切らないですよね。


そう感じる先生に今回ご紹介するのは、


やる気を引き出す褒め方の基本5選!!


生徒のやる気を引き出す褒め方のコツについてご紹介していきます!



後半には、逆効果となってしまう間違った褒め方についても解説します。


褒めることで生徒の勉強意欲を引き出したいと考える先生はもちろん、普段から褒めることを大切にしている先生も、是非チェックしてください!



もくじ


‣褒めることで効果がある?


‣やる気を引き出す効果的な褒め方5選!

1.具体的に褒める
2.本人が気付いていなさそうなことを褒める
3.現在進行形で褒める
4.まだできないことも褒める
5.人前で褒める



‣やりがち!逆効果になる間違った褒め方

1.結果だけを褒める
2.人と比べて褒める



‣おわりに




褒めることで効果がある?


ピグマリオン効果」という言葉をきいたことはありますか?


これは、アメリカの教育心理学者であるロバート・ローゼンタールが提唱したものです。


簡単に説明すると、


他人から”期待”されることによってやる気が出て、成果を上げやすくなる


という現象のこと。


みなさんも保護者や生徒から期待された時、いつもより仕事に前向きになったことがあるのではないでしょうか。



「期待」を示す方法の中でも特に、「褒める」ことの効果は絶大です。



実際にローゼンタールが行った実験(※1)でも、その効果は証明されています。


ここからは、すぐに取り入れられる「やる気を引き出す褒め方」について説明していきます!!




やる気を引き出す効果的な褒め方5選!


1.具体的に褒める


褒めることにおいて、言葉の具体性は最も重要です!!


褒めることを習慣化しようとする人がよく陥るのは、「すごいね!」「やるじゃん!」といったアバウトな言い方になること。


感情をこめて言えば、はじめの数回は生徒も良い反応を示すでしょう。


しかし、具体性のない褒め言葉を繰り返すうちに、生徒は褒められることに価値を感じなくなってしまいます。


理由は簡単。


その褒め言葉は、生徒のやる気を引き出したい「先生都合の褒め言葉」だからです。


言い換えると、やる気を引き出す”手段として生徒を褒めていることが、生徒本人に見透かされている状態です。


大事なのは、いかに褒め言葉が相手に向けられたものであるかということ。


むずかしいことはありません。


まずは「具体的に」褒めて、その生徒だけの褒め言葉にしてみましょう!



例えば、


「今回の試験、80点取れてすごいね!」


という褒め言葉をかけるとします。


その際は、

「今回の試験、80点取れてすごいね!

特に大問2番は塾の授業で得意と言っていたところだけど、試験でもしっかり実力を発揮できたね。

ここを理解しているのは、高校入試の時にも武器になるよ!」


というように、その生徒を指導する中で感じたことなどを加え、具体性を出すと良いでしょう。




2.本人が気付いていなさそうなことを褒める



生徒は先生から気にかけられていると感じると、「自分は期待されている」と思うようになります。

そして、その期待に応えようといつも以上に頑張ることができるようになります。


本人が気付いていなさそうなことを褒める方法は、まさにこの「先生からの期待」をアピールすることにぴったりの褒め方です!


自覚していなかった良いところを他の人に褒められたら、自分のことをよく見てくれているのだと感じることができるからです。


もちろん本人が気付いていないことを無理に探す必要はありません。


本人が気付いていなさそうなことを思いついた場合は、意識して褒めてみましょう。



例えば、小テストで良い点数を取った際。


点数や頑張りを褒めることにプラスして、


「問題文を読んでから回答するまでのスピードが上がっているね。

問題のパターンを理解できてきたんじゃないかな。」


「この問題、前に授業で質問してくれたところだよね。

ちゃんと疑問を解決して得点できたのは偉いね。」


といった形で褒めてあげましょう。




3.現在進行形で褒める


自分が上司から仕事を褒められる場面を想像してみてください。


「仕事が速くなったよね」

「仕事が速くなっているよね」


前者は「~だった」という過去形の表現です。


対して後者は、「~している」という現在進行形の表現となっています。


細かな違いですが、後者の褒め言葉の方が「さらに仕事を頑張ろう!」と感じませんか?


「~している」という現在進行形の褒め言葉は、未来への期待も含むことができます。


「仕事が速くなっているよね」という言葉は、現在の仕事の速さに対する評価はもちろん、これからさらに仕事が速くなることへの期待も表すことができるのです。


生徒を褒めるときは、現在進行形の言葉にすることを意識しましょう!




4.今はできなくても褒める


なかなか勉強の成果が出せない生徒には、褒めるところを見つけづらいことでしょう。


気付けば褒めることより叱ることの方が多くなっていませんか?


そんな時は、今はできなくても褒めることを意識してみてください。



テストで目標の点数がなかなか取れない。

それでもまずは、


「前より勉強時間が増えていて偉いね」


というように、過程に目を向け良いところを褒めてみましょう。



毎回、宿題を全てやり切れない。

そんな生徒にも、


「前回に比べてたくさんできているね」


「この問題は難しかっただろうけど挑戦して偉いね」


などと褒めてあげましょう。



結果は出なくても努力がみられるのなら、それは褒めるべきこと。


まだできないことでも、まずは頑張りを褒め、そのあとで対策などを話すようにしましょう。




5.人前で褒める


自分が褒められているところを他の人に見られるのは嬉しいもの。


保護者や他の生徒がいる場面では、


「○○さんは、~ができるようになっている」


などと、良いことを紹介するような形で褒めてあげましょう。


人前で自慢しにくい努力や結果も、先生が言ってあげることで、生徒のやる気につながります。



しかし、この褒め方には2点注意が必要です。



1つ目は、他の生徒の前で褒めるときは、褒めるバランスに気をつけること。


同じ生徒ばかりを褒めていては、他の生徒はやる気をなくしてしまうことも。

前項の「今はできなくても褒める」方法も活用しながら、生徒それぞれの良いところを見つけ、褒める回数のバランスを取っていきましょう。




2つ目は、過剰な「褒め」でプレッシャーを与えてしまうこと。


多くの人に注目され、期待されることは、時にプレッシャーになることもあります。


人前で褒めるときは一言二言で十分です。


「褒めすぎ」に注意しましょう。



人前で褒める方法は難易度が高い一方で、より高い期待感を生徒に与えることができます。


前項までに紹介した褒め方に自信がついたタイミングで、取り入れてみてください!




やりがち!逆効果になる間違った褒め方


「生徒のことはよく褒めているつもりだけど、やる気を継続させられていない...」


この記事を読んでいる先生の中には、そう感じる方も多いのではないでしょうか。



実は、褒め方には間違った方法も存在します。


間違った褒め方を続けていると、生徒のやる気がどんどん出にくくなってしまうのです。


厄介な点は、褒めたその場の反応だけでは褒め方を間違えていると気付きにくいこと。



この項では、褒める際に避けたい2つのポイントについて、間違った例と改善例を紹介しながらご説明します。




1.結果だけを褒める


結果を褒めることはもちろんOKです。


注意していただきたいのは、結果「だけ」を褒めること。



一度結果について褒められた生徒は、その次も褒めてもらいたいと考えます。


すると生徒は確実に結果を出して褒められるために、より高い目標への挑戦を避けるようになってしまうのです。


このことは、コロンビア大学のクラウディア・ミューラー教授の実験でも明らかになっています(※2)。



改善方法は、生徒を褒めるときに結果だけでなく、その結果にいたるまでの努力を褒めるようにすることです。


「努力すること=褒められること」を生徒に意識づけ、現状維持にとどまらない成長を促しましょう!




ー良くない例ー


「この問題、全問正解だね。

完璧に理解できていてすごいじゃん!」


・・・・・・



結果だけを褒めている例です。


「完璧に理解できていること」だけが評価されていると感じ、常に完璧であることだけを目指してしまいます。


そのため、生徒が極端に失敗を嫌うようになる可能性があります。




ー良い例ー


「この問題、全問正解だね。

忙しい中でも宿題をきっちりやってきていたし、問題集もこんなにがんばったもんね。

努力できていて偉い!」


・・・・・・


努力したことが褒め言葉の中心になっています。


努力を褒めることで、自然と生徒をよく見ていると感じさせられます。


次も努力したくなるような褒め言葉を意識しましょう。




2.人と比べて褒める


競争心を利用することは、やる気を引き出す1つの方法です。


しかし、褒め言葉として人と比べることは全くの逆効果。


次も褒められるようにと比較対象の生徒の成績に意識が向き、行動や目標を左右されるようになってしまいます。


また、比べられた相手にその内容が伝わってしまえば、相手のやる気も下げてしまうことに。

同じ塾内の生徒で比べる場合、そのリスクは一層大きなものになります。



改善方法としては、褒め言葉に比較を使わないこと。

比較をするとしても、過去の自分との比較にすることです。




ー良くない例ー


「Aくんは最近成績が伸びていて、Bくんの点数も超えられたね。

学年順位も10位ですごいじゃない!」


・・・・・・

ライバルを設定している場合によくあるパターンです。

実はテストの順位についても、気付かないうちに他の生徒との比較になってしまっています。




ー良い例ー


「Aくんは最近成績が伸びていて、前より10点も点数が上がったね。

学年順位が10位なのももちろんすごいけど、それ以上に勉強への集中力が本当に素晴らしいと思うよ。」


・・・・・・

順位は他の生徒との比較になってしまいますが、どうしても褒めたい時があると思います。



その際は、上記の例のように順位のことを褒め言葉の中心から避けるようにしましょう。



その順位になるまでの努力を褒めてあげると効果的です。




おわりに


いかがだったでしょうか。


“褒め方の効果”のお話に戻りますが、褒め方は「期待」を相手に伝える手段の一つです。


そして今回ご紹介した効果的な褒め方で生徒に「期待」を感じさせることは、モチベーション向上につなげられるのです。


もちろん、褒めることは生徒とのコミュニケーションでも大いに活躍します。

生徒が言われて嬉しいことを的確に言うことができる先生は、生徒に心を開いてもらいやすいからです。



叱ることが増えてしまった今までから脱却し、効果的な褒め方でさらに生徒に人気な先生へ。


ぜひ今日からやる気を引き出す褒め方の基本5選を取り入れてみてください!





【参考資料】
※1 Robert Rosenthal,Lenore Jacobson(1968) “Pygmalion in the classroom”
※2 Mueller.C.M.&Dweck.C.S(1998) “Praise for intelligence can undermine children’s motivation and performance.”





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