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テスト前緊張している生徒に伝えたい!プレッシャーを克服する方法
本記事では、生徒の成績が伸びずに悩んでいる学習塾の先生のために、「プレッシャーが与える影響」をご紹介いたします。
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さっそくですが、貴塾にこのような生徒はいませんか?
・授業でやった時には理解できていたのに、テストで似たような問題が出ても解けない
・模試などで実際の能力よりも明らかに低い結果が出ている
塾での生徒の頑張りをよく知っているからこそ
「何故、テストや模試では良い成績を出せないのか。」
とお悩みの先生方もいるかもしれません。
それらの原因として、プレッシャーの影響が挙げられます。
表面上では平気そうに見えても、実は緊張していて思うような結果を残せないという生徒がいる可能性があります。
プレッシャーは周囲からの期待に応えたいというときに、
「相手をガッカリさせたらどうしよう」
というマイナスな感情が心身にかかることで発生しま す。
このように、どんな人でもプレッシャーがかかるのは仕方ない、当たり前のことであるということがわかります。
でも安心してください。ここではプレッシャーに打ち勝つ方法を紹介します。
この方法を実践すれば、生徒にかかっている負荷を把握・メンタルサポートでき、成績UPすること間違いなしです。
この記事が、指導の際の参考になれば幸いです。
なぜプレッシャーはかかるのか
先ほど、やるべきことをしているのに思うように結果を出せない生徒がいることを紹介しました。
そして、その原因として「プレッシャー」の影響があるということも紹介しました。
なぜ人はプレッシャーによって能力を発揮できなくなるのでしょうか?
人間は脳内に記憶装置を持っています。この記憶装置にはいくつか種類があります。
下記の表をご覧ください。
プレッシャーがかかる原因はワーキングメモリーが大きく関係しています。
ワーキングメモリーは「作業記憶」のことを指し、ある情報を短時間脳内に保持しながら同時に処理を行います。
学習面では数学や英語などの問題を解く際に、必要な事柄を短い時間に覚えておくために使います。
人間はワーキ ングメモリーがあることで相手の会話を瞬時に把握し、それにあった回答をし会話を成立させています。
この記憶装置はプレッシャーがかかると緊張や不安を多く感じます。
もし働かないと「人が話した内容を忘れる」「会話が全く進まない」などのリスクが高まります。
ワーキングメモリーの能力には個人差があり、それらは計測し数値化することが出来ます。
そこでワーキングメモリー能力の高い参加者、低い参加者に分けてある実験が行われました。
実験は2回行われました。
1回目は特に何も指示せずに行います。
2回目は「よく出来たらお金あげる」「テストの様子は先生が見ている」などの言葉を投げかけ、プレッシャーを与えた状態で行います。
結果、ワーキングメモリー能力の高いグループはプレッシャーがかかっている時の状態がそうでないときより大きく低下しました。
しかし、ワーキングメモリーの低いグループの結果は変わりませんでした。
この結果から、プレッシャーにより不安を感じた結果、ワーキングメモリーが働いていないことが原因であるということがわかります。
プレッシャーに打ち勝つためには
では、具体的にどうすればプレッシャーに打ち勝つことができるのでしょうか?
対策方法は年齢により異なります。
まず中学生以上はプレッシャーによる不安な気持ちは書き出すことが良いとされます。
直面しているストレスフルな問題について、自分の考えや気持 ちを自由に書き出すのです。
そうすることで心の病の改善や健康増進に繋がります。
しかし、これらの方法は小学生など文章を書くことが重荷となる方にはオススメ出来ません。
そのような場合は自分の気持ちを人に話すだけで良いのです。
さらにひとつだけ上記に関して注意点があります。
それは書いたものを誰にも読まれないことです。
もし相手の書いたものを読んだり、話を聞いてもネガティブな反応をするのは控えましょう。
このように、ほんの少しの工夫だけで人はプレッシャーに打ち勝ったり軽減することが出来ます。
おわりに
以上のことから、プレッシャーに打ち勝つためには、不安な気持ちを書き出してみたり、人に話してみることが効果的です。
書いたり話したりすることで自分の考えや思いが整理され解決策を考えることが出来ます。
また入試などのイベントでは子供は大人のピリピリとした気持ちの揺れを敏感に受けとって、不要なプレッシャーを感じてしまいます。
大人がイベントごとに関してストレスを感じてしまうのは当然なことですが、ストレスに負けないようにその時の気持ちを紙に書き出してみましょう。
ぜひ先生方の作業にも取り入れてみてください!