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チラシ・DM以外でも集客!口コミや紹介で入塾を増やすためのコミュニケーション戦略
前回は「入塾したいと思わせる生徒募集DMとは?」をお伝えしました。
頑張って良いチラシやDMを作ったのだから、お問い合わせがたくさんくるんじゃないかという期待も膨らみます。
しかし、チラシやDMを作ってブラッシュアップしてもお問い合わせがこない場合があります。
今回は「良いチラシやDMを作ったのになぜお問い合わせが来ないのか」、「お問い合わせが来ない場合は何をするべきなのか」の2点をお伝えします。
良いチラシ・DMを書いても入塾のお問い合わせが増えない理由とは?
チラシ・DMを作成してうまくいく塾とそうでない塾があります。
一件もお問い合わせがこない場合には、チラシ・DM以外に見直す部分がある可能性が高いです。
塾は教務力と経営力で成り立っています。
教務力とは、生徒に対して的確な指導を行う力や授業計画を作成する力など、教育に必要な能力のことを指します。
一方、経営力とは、塾の運営や経営に関する能力のことを指します。具体的には、経営戦略の策定や予算管理、スタッフのマネジメントなどが含まれます。
塾の成功には、教務力と経営力の両方が必要不可欠です。
経営力の中には、企画力、組織力、計画力、実行力などが含まれ、それぞれ戦略と戦術に区別することができます。チラシ・DMは戦術の中の一部分に過ぎません。多くの塾では、広告にかける予算は全体の7~9%に設定しているのではないでしょうか。
しかし、たった数%の割合だとしても、チラシ・DMがうまくいかないと、いくら教務力や経営力に優れていても集客が難しくなります。
このような塾でしたら、良いチラシ・DMを作ることでお問い合わせがグンっと上がる可能性があります。
良いチラシ・DMを書いても入塾のお問い合わせが増えない場合は、教務力と経営力のバランスを見直してみるとよいかもしれません。
一方で、自塾に教務力と経営力がまだまだ足りないから、チラシ・DMよりまずはそちらに注力したい、と感じている先生もいらっしゃるかもしれません。
ですが、チラシ・DMを作成すること自体にも価値があります。
人は意志を表明すると、その意志のように行動するという法則があるためです。
例えば、チラシ・DMのキャッチコピーとして「ICT教材導入!生徒一人一人に適した学習ができます」と書くと「生徒一人一人に合わせた学習ができる塾」を意識した塾運営に自然と変化していきます。
つまりチラシ・DMを作成することは、塾の体制を見直すことにもつながるのです。
口コミや紹介に繋がる!コミュニケーションで信頼関係を築く方法とは?
とはいえ、塾業界は供給が過剰な状態になり、買い手市場であるということが言えます。そのような状況であるので、チラシ・DMの反応率は年々低下しています。
では、チラシ・DMを作成してもお問い合わせがこない場合にはどのような策が有効でしょう か?
このような場合には、今まで以上にコミュニケーションが重要になってきます。
ここからは、コミュニケーション戦略で入塾を増やす4 つの方法をお伝えします。
1.手紙を書く
手書きの手紙をもらう機会は少なくなっていますよね。保護者も塾から手書きの手紙をもらうことは予想していません。人は、予想を上回る出来事に遭遇したときに感激します。
入塾者や退塾者に向けた手紙や、紹介してくれたお礼など手紙を書くと相手に気持ちが伝わります。
そして、入塾者は「こんなに自分のことを思ってくれている先生のもとで学びたい」、退塾者は「また部活が終わって時間ができたら入塾しよう」などと考えるかもしれません。
字を上手く書くことができなくても大丈夫です。
「塾長から手紙が来た」という事実が大切なのです。
2.コミュニケーションは結果を意識する
コミュニケーションは、相手に思いを伝えて自分の思うように行動してもらうことがゴールです。
そのためには、相手のリアクションを想定することが必要になります。
どんなコミュニケーションでも「目標」→「戦略」→「戦術」→「結果」→「検証」を意識しましょう。
例えば、友達紹介のキャンペーンを行うとしましょう。まず「目標」として「体験◯件、お問い合わせ◯件」と設定します。
そしてそのためには、どんな「戦略」を立てるのが良いのか考えます。お問い合わせの連絡が来たときに体験をするとこんないいことがあるという情報を伝えるという戦略を立てます。
次の「戦術」には、先ほど紹介した手紙が使えます。ここまでできたら、結果→検証をしてまた次のコミュニケーションに生かしましょう。
3.一対一でのコミュニケーション
何か情報を発信する時に塾生全員に伝えるようなコミュニケーションをとっていませんか?
チラシやDMで「みなさん」や「あなた方」という言葉を使っていたらそれを変えた方が思いが伝わりやすくなるかもしれません。
「みなさん」、「あなた方」という言葉を「あなた」、「君は」という言葉に変えてみましょう。
これを意識するだけで、生徒や保護者に思いが伝わるようになります。
4.実績を1つの物語のように伝える
実績をたくさん上げることも効果的ですが、ある生徒と格闘しながら一緒に志望校合格を勝ち取った過程を物語として伝えることも非常に効果的です。
また、先生の塾の開講までの苦労を物語にしてホームページや案内文などに掲載するのもおすすめです。
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例)
当塾を開業してから20年になりますが、日々生徒から学ぶことがあります。
ある生徒は英語の点数がいつも一桁で伸び悩んでいました。勉強へのモチベーションが上がらず、塾にきても集中できていませんでした。
彼に対してどのような教材があっているかと悩み、ICT教材を使って勉強することを勧めました。
すると、自分で勉強したいところを選択しやすい、問題がスラスラと出てきてリズムよく解けるという理由からモチベーションアップに繋がりました。
その後、彼は定期テストで点数が10点上がり、 その次の定期テストでさらに20点上がったのです。
私は、一人一人にあった教材を取り入れることがいかに大切かを理解しました。
当塾では生徒にあった教材を選択し、かつ学習計画をしっかりと立てるための面談に力を入れています。
これからも生徒に寄り添い、一人一人を大切にする塾という目標を掲げて子供たちの成長のために日々指導に精進していきます。
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先生方もこれまで塾を運営する中で、様々な苦労があったかと存じます。このように思いを相手に伝えることで相手を動かすことができます。
これらの4つの方法で生徒や保護者と信頼関係を気づくことができ、良い口コミが広まるきっかけになります。
おわりに
今回は、「チラシ・DMを作成してもお問い合わせが増えない理由」と「コミュニケーションで塾の口コミを増やす方法」についてお伝えしました。
チラシ・DMを作成してもなかなかお問い合わせが増えないという方はコミュニケーションに力を入れてみるもの良いかもしれません。
次回は、「口コミで紹介してもらうための仕組み」についてお伝えします。